調整内容レポート その7(ICS M3グリースガン 爆音流速チューン:後編)
Gnnsmithバトン基本調整内容レポート、ICS M3グリースガン 爆音流速チューンの後編をお届けいたします。(前編はこちら)
シム調整とギヤのグリスアップを終えたところで、メカボックス内、タペットプレートがはまるレールにシリコングリスを塗布します。
ピストンヘッドは、以前レポートしましたICS M1ガーランド流速SPの製作時に外したものを流用します。やはり同じメーカーの製品同士、愛称も良いですからね。
ピストンヘッド裏側のネジ穴にネジロック材を塗布し、ピストンにしっかり固定しました。ピストンはノーマルのものから、強度に優れたBATON airsoft フルメタルティースピストンに交換しています。
必要なグリスアップを施したピストンとシリンダーを組み付け、給弾ノズルを挿した状態で気密漏れのチェックを行います。特にシール処理を行っていませんが、気密はバッチリとれていました。
必要な調整を終えたメカボックスの主要な内部パーツを組付けた状態がこちらです。タペットプレートも、セクターギヤとの接触部分をわずかに削って、初期状態での位置を最適化しています。
上段の画像は逆転防止ラッチを写したものですが、一般的な逆転防止ラッチと形状が異なっているのは、下段画像のようにメカボックス下の窓から、ラッチの末端が飛び出す構造になっているためなのです。
すべての内部パーツを組み付けた後、BATON airsoft 電動ガン用スプリングを組み込み、メカボックスを閉じました。
閉じたメカボックスの下にある黒いパーツは、上述した逆転防止ラッチを包むように設置されているのですが、このパーツはコッキングレバー(セーフティレバー)と連動し、レバーを引くことで逆転防止ラッチを解除する役割を果たします。フルオートオンリーの電動ガンの場合、ピストンが中途半端なところで停止することがあるので、このセーフティを兼ねたデコッキングシステムは実に合理的なアイディアだと思いますね。
メカボックスが完成したところで、配線の引き直しに着手です。もともと使われている細いコードを、柔軟性に優れ、より大容量の電流を流せるシリコンコード1.25sqにすべて交換します。
シンプルな構造のスイッチ部分には、いつも通り接点グリスを塗布しました。また、スムーズなON、OFFが出来るよう、スイッチ部分の端子の形状を微調整しています。
配線を引き直したスイッチボックスをモーターホルダーに取り付けました。配線が太くなっているのがおわかりいただけるでしょうか。
片側のコードが外れていたバッテリーコネクターの配線も、ヒューズ部分を含めて引き直しました。
最後にスイッチ保護のためのSBD(ショットキーバリアダイオード)を取り付けて、配線の引き直しを含めたメカボックスの調整は完了です。
最後はバレルとチャンバーまわりを、爆音流速仕様に加工して行きます。まずはノーマルのインナーバレルを旋盤加工でカットし、切断した先端部分をさらに旋盤加工でひと皮剥くように削ります。
爆音流速チューンのためにカットしたノーマルバレルのガタつきを防止するため、適切な長さに切った外径9mmの真鍮パイプをインナーバレル先端に被せました。この辺りの加工は、以前レポートしましたMODIFY-TECH MOD24 流速SPで行った加工とまったく同じですね。
ちょっと伝わりにくい画像で申し訳ありませんが、上記の加工により、インナーバレル先端の外径が9mmになっているため、アウターバレル先端の内側を、9mmパイプがぴったり収まるサイズに拡大しています。
樹脂製のチャンバーは、大径のホップ調整ダイヤルが右側に設けられた、ICSオリジナルのものです。チャンバーパッキンは交換するので、ノーマルのものは破棄します。
ホップダイヤルの外周にはギヤのような溝が刻まれ、ホップレバー側面に設けられたた突起と噛み合うことで、調整時にカチカチとクリックストップする構造になっています。これは一見、気が利いた設計のように思えるのですが、ホップレバーがダイヤル側に向かってわずかに傾いてしまうため、ホップ調整に微妙な狂いを生じさせてしまうのですね。弊社ではこれを解消するため、ホップレバーと押しゴムの噛み合う部分の形状を微調整しています。
チャンバーパッキンは、BATON airsoft 流速 面ホップアップパッキンセットに交換。インナーバレルに取り付け、シリコングリスを塗布して、チャンバーに挿し込みます。
上述の加工を終えたインナーバレルとチャンバーを組み付けた状態がこちらです。9mm真鍮パイプで作った、セミアウターバレルとでも言いましょうか。このパイプがインナーバレルをセンターで保持するので、射出されたBB弾がアウターバレルの内側に当たるといったトラブルを未然に防いでくれるのですね。
必要な加工を終え、爆音流速仕様として作り上げたすべてのパーツを、左側レシーバーに組み付けた状態がこちらです。ここにアウターバレルを取り付ければ、半身の状態でも何ら問題なく実射テストが行えるのは面白いところですね。
0.25gのBB弾を使用しての初速チェックの結果、83m/s前後(0.86J)という、弊社規定の適正数値に仕上がっていました。あとは弾道チェックを残すのみですが、その模様をいつものようにトリガートーク様の40mレンジにて撮影してみましたので、以下の動画を是非ご覧くださいませ。
どういう具合なのか、いつもと弾道の映り方が違っているのですが、レンジ奥のマンターゲットに向かって白い弾道が伸びているのがおわかりいただけるかと思います。また、ハイサイクル化は行っていないにも関わらず、発射サイクルが若干早めになっているのは、配線を通電効率の良いシリコンコードに引き直した結果だと思います。
コンパクトで取り回しに優れたM3グリースガンで、ロングレンジまで重いBB弾を送り込めるというのは、サバゲにおいてかなりの驚異となることでしょうね。
爆音流速チューン単体のコンプリートモデルは現状販売していないのですが、爆音流速チューンは、弊社で取り扱い中のほぼすべての電動ガンへの施工が可能となっております。電動ガンと同時にご注文いただければ、施工料金もお得になりますので、是非ご検討のほどをよろしくお願いいたします。
【調整済み・保証付】ICS M3グリースガン
爆音☆流速チューン
シム調整とギヤのグリスアップを終えたところで、メカボックス内、タペットプレートがはまるレールにシリコングリスを塗布します。
ピストンヘッドは、以前レポートしましたICS M1ガーランド流速SPの製作時に外したものを流用します。やはり同じメーカーの製品同士、愛称も良いですからね。
ピストンヘッド裏側のネジ穴にネジロック材を塗布し、ピストンにしっかり固定しました。ピストンはノーマルのものから、強度に優れたBATON airsoft フルメタルティースピストンに交換しています。
必要なグリスアップを施したピストンとシリンダーを組み付け、給弾ノズルを挿した状態で気密漏れのチェックを行います。特にシール処理を行っていませんが、気密はバッチリとれていました。
必要な調整を終えたメカボックスの主要な内部パーツを組付けた状態がこちらです。タペットプレートも、セクターギヤとの接触部分をわずかに削って、初期状態での位置を最適化しています。
上段の画像は逆転防止ラッチを写したものですが、一般的な逆転防止ラッチと形状が異なっているのは、下段画像のようにメカボックス下の窓から、ラッチの末端が飛び出す構造になっているためなのです。
すべての内部パーツを組み付けた後、BATON airsoft 電動ガン用スプリングを組み込み、メカボックスを閉じました。
閉じたメカボックスの下にある黒いパーツは、上述した逆転防止ラッチを包むように設置されているのですが、このパーツはコッキングレバー(セーフティレバー)と連動し、レバーを引くことで逆転防止ラッチを解除する役割を果たします。フルオートオンリーの電動ガンの場合、ピストンが中途半端なところで停止することがあるので、このセーフティを兼ねたデコッキングシステムは実に合理的なアイディアだと思いますね。
メカボックスが完成したところで、配線の引き直しに着手です。もともと使われている細いコードを、柔軟性に優れ、より大容量の電流を流せるシリコンコード1.25sqにすべて交換します。
シンプルな構造のスイッチ部分には、いつも通り接点グリスを塗布しました。また、スムーズなON、OFFが出来るよう、スイッチ部分の端子の形状を微調整しています。
配線を引き直したスイッチボックスをモーターホルダーに取り付けました。配線が太くなっているのがおわかりいただけるでしょうか。
片側のコードが外れていたバッテリーコネクターの配線も、ヒューズ部分を含めて引き直しました。
最後にスイッチ保護のためのSBD(ショットキーバリアダイオード)を取り付けて、配線の引き直しを含めたメカボックスの調整は完了です。
最後はバレルとチャンバーまわりを、爆音流速仕様に加工して行きます。まずはノーマルのインナーバレルを旋盤加工でカットし、切断した先端部分をさらに旋盤加工でひと皮剥くように削ります。
爆音流速チューンのためにカットしたノーマルバレルのガタつきを防止するため、適切な長さに切った外径9mmの真鍮パイプをインナーバレル先端に被せました。この辺りの加工は、以前レポートしましたMODIFY-TECH MOD24 流速SPで行った加工とまったく同じですね。
ちょっと伝わりにくい画像で申し訳ありませんが、上記の加工により、インナーバレル先端の外径が9mmになっているため、アウターバレル先端の内側を、9mmパイプがぴったり収まるサイズに拡大しています。
樹脂製のチャンバーは、大径のホップ調整ダイヤルが右側に設けられた、ICSオリジナルのものです。チャンバーパッキンは交換するので、ノーマルのものは破棄します。
ホップダイヤルの外周にはギヤのような溝が刻まれ、ホップレバー側面に設けられたた突起と噛み合うことで、調整時にカチカチとクリックストップする構造になっています。これは一見、気が利いた設計のように思えるのですが、ホップレバーがダイヤル側に向かってわずかに傾いてしまうため、ホップ調整に微妙な狂いを生じさせてしまうのですね。弊社ではこれを解消するため、ホップレバーと押しゴムの噛み合う部分の形状を微調整しています。
チャンバーパッキンは、BATON airsoft 流速 面ホップアップパッキンセットに交換。インナーバレルに取り付け、シリコングリスを塗布して、チャンバーに挿し込みます。
上述の加工を終えたインナーバレルとチャンバーを組み付けた状態がこちらです。9mm真鍮パイプで作った、セミアウターバレルとでも言いましょうか。このパイプがインナーバレルをセンターで保持するので、射出されたBB弾がアウターバレルの内側に当たるといったトラブルを未然に防いでくれるのですね。
必要な加工を終え、爆音流速仕様として作り上げたすべてのパーツを、左側レシーバーに組み付けた状態がこちらです。ここにアウターバレルを取り付ければ、半身の状態でも何ら問題なく実射テストが行えるのは面白いところですね。
0.25gのBB弾を使用しての初速チェックの結果、83m/s前後(0.86J)という、弊社規定の適正数値に仕上がっていました。あとは弾道チェックを残すのみですが、その模様をいつものようにトリガートーク様の40mレンジにて撮影してみましたので、以下の動画を是非ご覧くださいませ。
どういう具合なのか、いつもと弾道の映り方が違っているのですが、レンジ奥のマンターゲットに向かって白い弾道が伸びているのがおわかりいただけるかと思います。また、ハイサイクル化は行っていないにも関わらず、発射サイクルが若干早めになっているのは、配線を通電効率の良いシリコンコードに引き直した結果だと思います。
コンパクトで取り回しに優れたM3グリースガンで、ロングレンジまで重いBB弾を送り込めるというのは、サバゲにおいてかなりの驚異となることでしょうね。
爆音流速チューン単体のコンプリートモデルは現状販売していないのですが、爆音流速チューンは、弊社で取り扱い中のほぼすべての電動ガンへの施工が可能となっております。電動ガンと同時にご注文いただければ、施工料金もお得になりますので、是非ご検討のほどをよろしくお願いいたします。
【調整済み・保証付】ICS M3グリースガン
爆音☆流速チューン