調整内容レポート その13(APS airsoft M4 Patriot ブローバック 爆音☆流速チューン:前編)
今回のGunsmithバトン基本調整内容レポートは、先ごろ大量入荷しましたAPS製品の中から、APS airsoft M4 Patriot (ブローバック)の爆音☆流速チューンについての内容をお届けいたします。
Rocky Mountain armsというメーカーがかつて製造販売していたPatriot Pistolをモチーフに、レールハンドガードやサプレッサー風バレルジャケット等のデザインアレンジを加えて製品化した、APS社の電動ガン。ゲームのメタルギアシリーズに同種の銃が登場したこともあってか、弊社でも大変な人気を博している、ショートタイプのM4バリエーションです。今回はこのM4 Patriotに、通常の調整に加えた爆音☆流速チューンを施工する様子をご紹介したいと思います。
レシーバー後方に伸びた太めのパイプは、バッテリーケースになっており、一般的なスタンダードM4のバッファーチューブと同様、ブラスネジ1本で画像のように取り外せます。レシーバーとの間に、タクティカルスリングリングが挟み込まれているのが嬉しいですね。
基本的な分解方法は、以前ご紹介した調整内容レポート その2(APS M4 Keymod LPA:前編)の工程とまったく同じなので割愛いたしますが、あっという間にここまで分解されました。
こちらはグリップから取り出したモーターです。EVOLUTION EDGEと書かれたラベルが雰囲気を出していますが、性能的にはいたって普通の中華モーターだそうです。
ロアレシーバーからメカボックスを取り出し、ボルトカバーを外して、クイックリリースタイプになっているスプリングを抜き取った状態です。ここから、メカボックスの分解調整に着手です。
メカボックスを開いた状態がこちらです。当然ながら、以前レポートした同社のM4 Keymod LPAとまったく同じ構成ですね。
ギヤまわりを良く見てみると、乳白色のグリスが、けっこうたっぷり塗布されていました。ギヤ類を取り外した内側も、画像のような状態です。グリスの質は悪くなさそうですが、これではちょっと量が多過ぎです。いずれにせよ、すべてきれいに洗浄しますけどね。
こちらは、強力パーツクリーナーでの洗浄を終えたギヤ類です。上から、ベベルギヤ、スパーギヤ、セクターギヤですね。どのギヤも良好な品質で、歪みや欠損は見受けられませんでした。
こちらは逆転防止ラッチですが、左右に貫通している軸の突き出し量を、微妙に調整しました。具体的には、向かって左から右側に、1mm弱程度、軸を押し込んでいます。調整前後の状態を撮影したのですが、画像ではほとんど違いがわからなかったため、このような説明とさせていただきました。
今回は爆音☆流速チューンとして施工するため、すべての配線を引き直します。メカボックスにネジ止めされているスイッチを外し、一部接着されている配線をやや強引に引き抜きます。
上段が、メカボックスから外したスイッチとコード類です。この際、メカボックスに設けられた、配線を通すための溝に、接着剤が残るので、画像のようにすべて丁寧に掻き出しています。
画像中、黄色く囲っているのは、グリップ内部の、モーターの軸を通すための穴ですが、この穴のふちの歪みを、リューターで削って整形しておきます。
これも以前ご紹介したのですが、APS製品の場合、グリップを直接メカボックスにネジ止めした場合と、フレームを介して固定した場合とで、モーターの角度が微妙にズレてしまうことがあります。このため、シム調整には通常の調整よりも手間がかかるのですが、これまで蓄積された経験とデータに基づき、最適な調整を施しております。
上述した理由により、あくまで暫定となるのですが、いつも通りベベルギヤを起点として、各ギヤのシム調整を行います。
すべての歯に行き渡るよう、筆を使って丁寧にグリスを塗布しつつ、各ギヤのクリアランスを慎重に確認しながら、必要なシムの厚みと枚数を決定して行きます。
シムを入れてはメカボックスを閉じ、ギヤの回転の具合を確認しては、またギヤを取り出してシムを入れ替えるという、根気の要る作業を繰り返し、ひととおりのシム調整を終えました。後ほどこのメカボックスをロアレシーバーに組付けるわけですが、その際に異音が出れば、再度この作業を繰り返すことになります。
シム調整がひとまず完了したところで、シリンダーまわりの調整に進みます。画像は、APSパトリオットに入っていた樹脂製ピストンです。特に問題の無いクオリティですが、今回は爆音☆流速チューンと施すため、このピストンは使わず・・・
流速チューンの負荷を受け止められる、BATON airsoft フルメタルティースピストンに交換します。弊社で高負荷のチューニングを施工する際には、特殊な場合を除き、必ずこのピストンを使用しています。
ピストンヘッドは、もともと入っていた樹脂製のものを使います。裏側のネジ穴にネジロック剤を塗って、しっかり固定しました。爆音☆流速チューンの場合は、軽量なピストンヘッドの使用が適しているのですね。
といったところで、前編はこれにて終了。次回後編では、シリンダーまわりの組付けから、ホップチャンバーの調整と完成までを一気にご紹介いたします。
Rocky Mountain armsというメーカーがかつて製造販売していたPatriot Pistolをモチーフに、レールハンドガードやサプレッサー風バレルジャケット等のデザインアレンジを加えて製品化した、APS社の電動ガン。ゲームのメタルギアシリーズに同種の銃が登場したこともあってか、弊社でも大変な人気を博している、ショートタイプのM4バリエーションです。今回はこのM4 Patriotに、通常の調整に加えた爆音☆流速チューンを施工する様子をご紹介したいと思います。
レシーバー後方に伸びた太めのパイプは、バッテリーケースになっており、一般的なスタンダードM4のバッファーチューブと同様、ブラスネジ1本で画像のように取り外せます。レシーバーとの間に、タクティカルスリングリングが挟み込まれているのが嬉しいですね。
基本的な分解方法は、以前ご紹介した調整内容レポート その2(APS M4 Keymod LPA:前編)の工程とまったく同じなので割愛いたしますが、あっという間にここまで分解されました。
こちらはグリップから取り出したモーターです。EVOLUTION EDGEと書かれたラベルが雰囲気を出していますが、性能的にはいたって普通の中華モーターだそうです。
ロアレシーバーからメカボックスを取り出し、ボルトカバーを外して、クイックリリースタイプになっているスプリングを抜き取った状態です。ここから、メカボックスの分解調整に着手です。
メカボックスを開いた状態がこちらです。当然ながら、以前レポートした同社のM4 Keymod LPAとまったく同じ構成ですね。
ギヤまわりを良く見てみると、乳白色のグリスが、けっこうたっぷり塗布されていました。ギヤ類を取り外した内側も、画像のような状態です。グリスの質は悪くなさそうですが、これではちょっと量が多過ぎです。いずれにせよ、すべてきれいに洗浄しますけどね。
こちらは、強力パーツクリーナーでの洗浄を終えたギヤ類です。上から、ベベルギヤ、スパーギヤ、セクターギヤですね。どのギヤも良好な品質で、歪みや欠損は見受けられませんでした。
こちらは逆転防止ラッチですが、左右に貫通している軸の突き出し量を、微妙に調整しました。具体的には、向かって左から右側に、1mm弱程度、軸を押し込んでいます。調整前後の状態を撮影したのですが、画像ではほとんど違いがわからなかったため、このような説明とさせていただきました。
今回は爆音☆流速チューンとして施工するため、すべての配線を引き直します。メカボックスにネジ止めされているスイッチを外し、一部接着されている配線をやや強引に引き抜きます。
上段が、メカボックスから外したスイッチとコード類です。この際、メカボックスに設けられた、配線を通すための溝に、接着剤が残るので、画像のようにすべて丁寧に掻き出しています。
画像中、黄色く囲っているのは、グリップ内部の、モーターの軸を通すための穴ですが、この穴のふちの歪みを、リューターで削って整形しておきます。
これも以前ご紹介したのですが、APS製品の場合、グリップを直接メカボックスにネジ止めした場合と、フレームを介して固定した場合とで、モーターの角度が微妙にズレてしまうことがあります。このため、シム調整には通常の調整よりも手間がかかるのですが、これまで蓄積された経験とデータに基づき、最適な調整を施しております。
上述した理由により、あくまで暫定となるのですが、いつも通りベベルギヤを起点として、各ギヤのシム調整を行います。
すべての歯に行き渡るよう、筆を使って丁寧にグリスを塗布しつつ、各ギヤのクリアランスを慎重に確認しながら、必要なシムの厚みと枚数を決定して行きます。
シムを入れてはメカボックスを閉じ、ギヤの回転の具合を確認しては、またギヤを取り出してシムを入れ替えるという、根気の要る作業を繰り返し、ひととおりのシム調整を終えました。後ほどこのメカボックスをロアレシーバーに組付けるわけですが、その際に異音が出れば、再度この作業を繰り返すことになります。
シム調整がひとまず完了したところで、シリンダーまわりの調整に進みます。画像は、APSパトリオットに入っていた樹脂製ピストンです。特に問題の無いクオリティですが、今回は爆音☆流速チューンと施すため、このピストンは使わず・・・
流速チューンの負荷を受け止められる、BATON airsoft フルメタルティースピストンに交換します。弊社で高負荷のチューニングを施工する際には、特殊な場合を除き、必ずこのピストンを使用しています。
ピストンヘッドは、もともと入っていた樹脂製のものを使います。裏側のネジ穴にネジロック剤を塗って、しっかり固定しました。爆音☆流速チューンの場合は、軽量なピストンヘッドの使用が適しているのですね。
といったところで、前編はこれにて終了。次回後編では、シリンダーまわりの組付けから、ホップチャンバーの調整と完成までを一気にご紹介いたします。