調整内容レポート その21 (LCT PP-19-01 Vityaz : 中編)

前回に引き続き、Gunsmithバトン基本調整内容レポート、LCT PP-19-01 Vityazの中編をお送りいたします。(前編はこちら


調整内容レポート その21 (LCT PP-19-01 Vityaz : 中編)

調整内容レポート その21 (LCT PP-19-01 Vityaz : 中編)

レシーバーから取り出したメカボックスを開いた状態がこちらです。グリスの量、種類ともに適切で、各パーツの組み付けも丁寧に行われている印象なのは、さすが台湾メーカーの製品といったところですね。



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しかし残念ながら、LCTが採用しているギヤには独特のクセがあって、そのままの使用には問題があるのです。その代表的な例がこのセクターギヤ。画像で見るギヤの歯の上端が、斜めにカットされているのがおわかりいただけるでしょうか。



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こちらはAPS airsoft スタンダード強化セクターギヤ(右)と並べた画像ですが、上述した斜めカットの具合がより良くおわかりいただけるかと思います。また、画像中の上側に突き出した軸の付け根にあるカムの高さも、LCTのギヤ(左)は極端に低いのがわかりますね。



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また、それぞれのセクターギヤの厚みを測ってみると、APS airsoft スタンダード強化セクターギヤが7.03mmであるのに対し・・・



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LCT製ギヤは7.52mmと、0.5mmほど分厚く作られているため、シム調整に当たって、少々具合がよろしくないのです。



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こちらはグリスを洗い落としたスパーギヤ(上)とベベルギヤです。スパーギヤもそのまま使うには若干問題のある形状(サイズ)なのですが、今回はセクターギヤを交換したため、そのまま使うことが出来ました。ロットによっては、普通に使えるギヤが使われているものもあるそうですが、こればかりは分解してみないと判別出来ませんよね。



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こちらは主要な内部パーツを取り出し、強力パーツクリーナーで油分を洗い流したメカボックス外装パーツです。



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間近に見ると、内側もキレイに作られているのがわかりますね。軸受けは3箇所とも8mmのベアリング軸受けが採用されています。なかなかに贅沢な仕様ですね。



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メカボックス内側とギヤ類の洗浄を終えたところで、シム調整に取り掛かります。まずはいつも通りベベルギヤの位置を決めて、スパーギヤの高さを合わせます。



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モーターホルダーを取り付けた場合の、ピニオンギヤの位置に合わせてベベルギヤの高さを出した状態がこちらです。画像で見るベベルギヤの下側に、複数のシムが入っているのがわかるでしょうか。また、その奥に見えるスパーギヤの歯が、ベベルギヤ下部の歯と半分程度しか噛み合っていないのがご覧いただけると思います。この状態ではギヤ同士にかかる力が均等にならず、使って行くうちにギヤが偏摩耗して、破損の原因になってしまいます。



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そこで、スパーギヤの下にもシムを入れて、ベベルギヤとの高さを合わせました。ここまで極端なシム調整が必要ということは、メカボックスとギヤのサイズがそれぞれ微妙に合っていないということでしょうね。個々の作りはキレイでも、こういった問題が生じる場合がありますので、LCT製品にはメカボックスの分解調整が必須なのです。



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ベベルとスパーの位置が決まれば、シム調整は完了したも同然なので、各ギヤにグリスを塗付し、専用の筆で丁寧に馴染ませます。しかし、今回の場合はそう簡単には行きませんでした。



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メカボックス側のベアリング軸受けにも、画像のようにグリスを充填しておきます。



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ちょっとわかりにくくて申し訳ありませんが、こちらの画像はメカボックスを閉じた状態で、トリガー後方の窓から覗いたスパーギヤとセクターギヤのクリアランスを確認しているところです。上述したようにスパーギヤを高くしたため、必然的にセクターギヤも高くせざるをえず、タペットプレートに干渉するギリギリのセッティングになっています。セクターギヤがスパーギヤの面に触れることなく、なおかつタペットプレートにも当たらない、微妙なシム調整が必要となるため、慎重に確認しているわけですね。



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シム調整を終え、グリスを塗付した各ギヤを組み付けた状態がこちらです。純正品と交換したAPS airsoft スタンダード強化セクターギヤは、もともと付いていたセクターチップを取り外しています。



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シム調整が決まったところで、これまでご紹介したことの無い加工を行います。右側メカボックスの赤い矢印で指した部分、逆転防止ラッチの軸を受けるダボの高さを、リューターで削って低くするのです。ちなみにマスキングテープが貼ってあるのは、ベアリング軸受けに削り粉が入り込まないようにするためです。



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そして、逆転防止ラッチの短い方の軸にシムを入れてやります。こうすることで逆転防止ラッチの高さが変わるため、メカボックスのダボを削ったわけです。



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これらの作業を行うことで黄色く囲った部分のように、ベベルギヤと逆転防止ラッチがしっかり噛み合うようになりました。つまり、ベベルギヤを高くした分、逆転防止ラッチの位置を合わせたということですね。



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ギヤまわりの調整がようやく完了したところで、スイッチ部分に接点グリスを塗布しました。メカボックスを閉じる前に行なえば良いのですが、作業がひと区切りついたところでやっておくのが、忘れないコツですね。



といったところで、中編は終了です。次回後編では、シリンダー~バレルまわりの調整と、組み立てまでを一気にご紹介いたしますので、もう1回だけのお付き合いを、よろしくお願いいたします。


後編はこちら







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