調整内容レポート その15(AGM ステンMK2 爆音流速チューン:前編)
今回のGnnsmithバトン基本調整内容レポートは、AGM ステンMK2の【持ち込み】爆音☆流速チューンについての内容をお届けいたします。
ステンMK2は、第二次世界大戦時に開発されたイギリス製のサブマシンガンです。とにかく短期間で大量生産するため、極端なほどの合理化が図られたその造りは、軽量で扱いやすく、壊れにくいという利点に繋がったそうです。実際、見るからにシンプルなデザインで、壊そうと思っても壊れないだろうという雰囲気の銃ですよね。
さて、今回ご紹介するステンMK2はAGM製の電動ガンです。実銃のフォルムをしっかり再現しているので、大戦期の英、仏軍装備でサバゲを楽しまれている皆様にとって、大変貴重な製品と言えるのではないでしょうか。
今回はお客様のご依頼により、お持ち込みでの爆音☆流速チューンを施工するので、その工程を詳しくご紹介したいと思います。
何はともあれ、分解を進めて参りましょう。まずはレシーバー後端の六角ボルトを外し、パイプストックを下方にスライドさせて取り外します。
次に、リアサイト前のプラスネジを外して、レシーバー後端のキャップを取り外します。
しかる後、画像中各所のプラスネジを外すと、ロアレシーバーの結合が解けて、メカボックスとモーターホルダーまわりが顔を出します。
画像中黄色く囲った部分のネジを2本外すと、下段画像のようにメカボックスからモーターホルダーが取り外せます。
モーターホルダー前面から突き出したピニオンギヤを確認したところ、ギヤそのものに問題は無さそうでしたが、何とも形容しがたい色のグリスが周囲に付着していました。メカボックスを開けるのが楽しみですね(汗)
こちらはモーターホルダーと一体になったトリガーの基部です。このステンはご覧の通り、スイッチ部分が極めてシンプルな造りになっており、互換パーツも存在しないため、FETスイッチデバイスの装着が必須となります。
スイッチ部分は作業の後半にて着手しますが、まずはハンダを溶かして、もともとの配線を取り除いておきます。
こちらは、AGM製ステンのメカボックスです。いわゆるVer.7に準じた形状ですが、ステンのレシーバーに収めるために、ところどころアレンジが加えられていますね。
メカボックス上部には、過去のレポートでご紹介したICS製M1ガーランドやM3グリースガンと同様に、左右のメカボックス本体パーツを押さえるためのスチールプレートが取り付けられていました。メカボックスの上下幅を抑えるための、実に有効なアイディアですよね。
上述のスチールプレートを含め、各所のプラスネジを外してメカボックスを開くと、そこにはなかなかに凄い光景が待っていました。
こちらはギヤまわりのアップです。樹脂製の軸受けがギヤにくっついてしまっているのも問題ですが、何十年と酷使されて来た機械のごときこの汚れっぷりには感動すら覚えてしまいます。
ギヤを取り外した状態はさらに凄まじく、素手で触るのがためらわれるような状態になっていました。と、驚いているのは私デイヴ金子だけで、担当チューナーは「さすが本中華だねぇ」などと言いながら、淡々と作業を進めておりましたよ(汗)
こちらはベベルギヤを外したところですが、この部分だけは真鍮製の軸受けが採用されていました。ただ真鍮の軸受けは、削れる前に変形してしまうため、これも後に抜き取って交換してしまいます。
惨憺たる有り様のメカボックス内部でしたが、強力パーツクリーナを大量に使い入念に洗浄した結果、ご覧のようにキレイに生まれ変わりました。
同じく入念に洗浄したギヤ類がこちらです。上から、ベベルギヤ、スパーギヤ、セクターギヤですね。これらのギヤは、中華電動ガンに良く使われているメーカーの製品で、安心して使えるクオリティのものだそうです。
こちらはセクターギヤの、ピストンを引き下げる歯の部分のアップです。欠けやゆがみも無く、そのままの使用で問題無いことがわかりますね。
すべて外した軸受けの代わりに、SHS製のオイルレスメタル軸受けを使用します。
上述のメタル軸受けをしっかり圧入した上で、すべて接着固定しました。爆音☆流速チューンは不可が高いため、軸受けの交換は特に必須ですからね。なお、上の画像では軸受けの表面に、はみ出した接着剤が付着していますが、これを放置しては正確なシム調整が出せなくなりますので、当然ながら組立前に除去しております。
といったところで、前編はこれにて終了です。今回は写真をたくさん撮りましたので、前、中、後編の3回にわけてお届けいたします。どうか最後までお付き合いのほどを、何卒よろしくお願いいたしますです!!
ステンMK2は、第二次世界大戦時に開発されたイギリス製のサブマシンガンです。とにかく短期間で大量生産するため、極端なほどの合理化が図られたその造りは、軽量で扱いやすく、壊れにくいという利点に繋がったそうです。実際、見るからにシンプルなデザインで、壊そうと思っても壊れないだろうという雰囲気の銃ですよね。
さて、今回ご紹介するステンMK2はAGM製の電動ガンです。実銃のフォルムをしっかり再現しているので、大戦期の英、仏軍装備でサバゲを楽しまれている皆様にとって、大変貴重な製品と言えるのではないでしょうか。
今回はお客様のご依頼により、お持ち込みでの爆音☆流速チューンを施工するので、その工程を詳しくご紹介したいと思います。
何はともあれ、分解を進めて参りましょう。まずはレシーバー後端の六角ボルトを外し、パイプストックを下方にスライドさせて取り外します。
次に、リアサイト前のプラスネジを外して、レシーバー後端のキャップを取り外します。
しかる後、画像中各所のプラスネジを外すと、ロアレシーバーの結合が解けて、メカボックスとモーターホルダーまわりが顔を出します。
画像中黄色く囲った部分のネジを2本外すと、下段画像のようにメカボックスからモーターホルダーが取り外せます。
モーターホルダー前面から突き出したピニオンギヤを確認したところ、ギヤそのものに問題は無さそうでしたが、何とも形容しがたい色のグリスが周囲に付着していました。メカボックスを開けるのが楽しみですね(汗)
こちらはモーターホルダーと一体になったトリガーの基部です。このステンはご覧の通り、スイッチ部分が極めてシンプルな造りになっており、互換パーツも存在しないため、FETスイッチデバイスの装着が必須となります。
スイッチ部分は作業の後半にて着手しますが、まずはハンダを溶かして、もともとの配線を取り除いておきます。
こちらは、AGM製ステンのメカボックスです。いわゆるVer.7に準じた形状ですが、ステンのレシーバーに収めるために、ところどころアレンジが加えられていますね。
メカボックス上部には、過去のレポートでご紹介したICS製M1ガーランドやM3グリースガンと同様に、左右のメカボックス本体パーツを押さえるためのスチールプレートが取り付けられていました。メカボックスの上下幅を抑えるための、実に有効なアイディアですよね。
上述のスチールプレートを含め、各所のプラスネジを外してメカボックスを開くと、そこにはなかなかに凄い光景が待っていました。
こちらはギヤまわりのアップです。樹脂製の軸受けがギヤにくっついてしまっているのも問題ですが、何十年と酷使されて来た機械のごときこの汚れっぷりには感動すら覚えてしまいます。
ギヤを取り外した状態はさらに凄まじく、素手で触るのがためらわれるような状態になっていました。と、驚いているのは私デイヴ金子だけで、担当チューナーは「さすが本中華だねぇ」などと言いながら、淡々と作業を進めておりましたよ(汗)
こちらはベベルギヤを外したところですが、この部分だけは真鍮製の軸受けが採用されていました。ただ真鍮の軸受けは、削れる前に変形してしまうため、これも後に抜き取って交換してしまいます。
惨憺たる有り様のメカボックス内部でしたが、強力パーツクリーナを大量に使い入念に洗浄した結果、ご覧のようにキレイに生まれ変わりました。
同じく入念に洗浄したギヤ類がこちらです。上から、ベベルギヤ、スパーギヤ、セクターギヤですね。これらのギヤは、中華電動ガンに良く使われているメーカーの製品で、安心して使えるクオリティのものだそうです。
こちらはセクターギヤの、ピストンを引き下げる歯の部分のアップです。欠けやゆがみも無く、そのままの使用で問題無いことがわかりますね。
すべて外した軸受けの代わりに、SHS製のオイルレスメタル軸受けを使用します。
上述のメタル軸受けをしっかり圧入した上で、すべて接着固定しました。爆音☆流速チューンは不可が高いため、軸受けの交換は特に必須ですからね。なお、上の画像では軸受けの表面に、はみ出した接着剤が付着していますが、これを放置しては正確なシム調整が出せなくなりますので、当然ながら組立前に除去しております。
といったところで、前編はこれにて終了です。今回は写真をたくさん撮りましたので、前、中、後編の3回にわけてお届けいたします。どうか最後までお付き合いのほどを、何卒よろしくお願いいたしますです!!