調整内容レポート その9(Dboys KAC PDW:中編)
Gunsmithバトン基本調整内容レポート、Dboys KAC PDWの中編をお届けいたします。(前編はこちら)
前回記事の最後に開いたメカボックスの内部がこちらです。基本的な構成は一般的なVer.2メカボックスそのままですが、ギヤに軸受けがくっついて来ているのは問題ですね。
こちらは右側メカボックスの内部です。茶色いグリスが部分的にこびりついているだけで、適切なグリスアップが行われていないことがわかります。
洗浄前のセクターギヤを撮ってみました。セクターチップが最初から付いていますね。
スパーギヤには、ご覧の通りギヤ同士の擦れた跡がついていました。適切なシム調整が行われていなかった証拠ですね。このPDWはお持ち込みいただいた製品ですが、このまま使っていたら、遠からずクラッシュしていたことでしょう。
ベベルギヤには、特に目立った傷等はありませんでしたが、この後洗浄しながら入念にチェックして行きます。
上段画像はセクターギヤですが、茶色いグリスがべったり付着していたため、ブラシで掻き出してから、強力パーツクリーナーで洗浄しました。同様に、すべてのギヤに付いた油分をきれいに洗い流します。
洗浄とチェックを終えた各ギヤです。スパーギヤの傷が目立ちますが、幸いギヤが変形するほどの傷ではなかったため、このまま調整を進めます。
次はメカボックスの洗浄です。上述のギヤと同様に、固着したグリスをブラシで掻き出し、強力パーツクリーナーをたっぷり使って、油分を徹底的に除去しました。
ギヤとメカボックスを洗浄した後のウェスの表面には、これだけの汚れが付着しました。下段のアップ画像では、金属粉が写っているのがわかりますね。
尚、洗浄の際にメカボックス後部の窓の内側にバリを見つけたので、これをリューターで削って均しています。
上段画像は、先の画像でギヤにくっついていた軸受けです。一応ベアリング軸受けになっているのですが、精度が低く、壊れやすいため、SHS 7mmオイルレスメタル軸受けに交換します。
上記のオイルレスメタル軸受けをPDWのメカボックスに打ち込み、しっかり接着固定しました。
ここからはシム調整を進めて行きます。まずはベベルギヤを組み、モーターを入れたグリップを取り付けた状態で、ベベルギヤとピニオンギヤの噛み合う角度と深さを確認します。
上記の確認後、画像の状態まで組み立ててバッテリーを繋ぎ、モーターをまわしてギヤノイズを確認しました。ここが決まってしまえば、残るシム調整はスムーズに行なえます。
セクターギヤとスパーギヤのシム調整にともない、ギヤを回して干渉の確認をとっている様子です。この後メカボックスを閉じて、先のようにギヤノイズを確認し、シム調整を完了しました。
シム調整が決まったところで、各ギヤにグリスを塗布して組み付けます。スパーギヤには、筆を使ってまんべんなくグリスを塗布しているのがわかりますね。
こちらはDboys PDWにもともと入っていた逆転防止ラッチですが、これまでのデータから、負荷がかかった際に折れやすいことがわかっているため、他社製の逆転防止ラッチにあらかじめ交換してしまいます。
スイッチ部分には、いつもの通り接点グリスを塗布しています。
グリスアップを終えたギヤ、トリガーまわりを組み付けました。当記事冒頭の画像とくらべて、かなりきれいになったのがおわかりいただけると思います。
と、中編はここまでとさせていただきます。次回後編では、シリンダーまわりの組付けから、ホップチャンバーの調整と完成までを一気にご紹介いたします。
前回記事の最後に開いたメカボックスの内部がこちらです。基本的な構成は一般的なVer.2メカボックスそのままですが、ギヤに軸受けがくっついて来ているのは問題ですね。
こちらは右側メカボックスの内部です。茶色いグリスが部分的にこびりついているだけで、適切なグリスアップが行われていないことがわかります。
洗浄前のセクターギヤを撮ってみました。セクターチップが最初から付いていますね。
スパーギヤには、ご覧の通りギヤ同士の擦れた跡がついていました。適切なシム調整が行われていなかった証拠ですね。このPDWはお持ち込みいただいた製品ですが、このまま使っていたら、遠からずクラッシュしていたことでしょう。
ベベルギヤには、特に目立った傷等はありませんでしたが、この後洗浄しながら入念にチェックして行きます。
上段画像はセクターギヤですが、茶色いグリスがべったり付着していたため、ブラシで掻き出してから、強力パーツクリーナーで洗浄しました。同様に、すべてのギヤに付いた油分をきれいに洗い流します。
洗浄とチェックを終えた各ギヤです。スパーギヤの傷が目立ちますが、幸いギヤが変形するほどの傷ではなかったため、このまま調整を進めます。
次はメカボックスの洗浄です。上述のギヤと同様に、固着したグリスをブラシで掻き出し、強力パーツクリーナーをたっぷり使って、油分を徹底的に除去しました。
ギヤとメカボックスを洗浄した後のウェスの表面には、これだけの汚れが付着しました。下段のアップ画像では、金属粉が写っているのがわかりますね。
尚、洗浄の際にメカボックス後部の窓の内側にバリを見つけたので、これをリューターで削って均しています。
上段画像は、先の画像でギヤにくっついていた軸受けです。一応ベアリング軸受けになっているのですが、精度が低く、壊れやすいため、SHS 7mmオイルレスメタル軸受けに交換します。
上記のオイルレスメタル軸受けをPDWのメカボックスに打ち込み、しっかり接着固定しました。
ここからはシム調整を進めて行きます。まずはベベルギヤを組み、モーターを入れたグリップを取り付けた状態で、ベベルギヤとピニオンギヤの噛み合う角度と深さを確認します。
上記の確認後、画像の状態まで組み立ててバッテリーを繋ぎ、モーターをまわしてギヤノイズを確認しました。ここが決まってしまえば、残るシム調整はスムーズに行なえます。
セクターギヤとスパーギヤのシム調整にともない、ギヤを回して干渉の確認をとっている様子です。この後メカボックスを閉じて、先のようにギヤノイズを確認し、シム調整を完了しました。
シム調整が決まったところで、各ギヤにグリスを塗布して組み付けます。スパーギヤには、筆を使ってまんべんなくグリスを塗布しているのがわかりますね。
こちらはDboys PDWにもともと入っていた逆転防止ラッチですが、これまでのデータから、負荷がかかった際に折れやすいことがわかっているため、他社製の逆転防止ラッチにあらかじめ交換してしまいます。
スイッチ部分には、いつもの通り接点グリスを塗布しています。
グリスアップを終えたギヤ、トリガーまわりを組み付けました。当記事冒頭の画像とくらべて、かなりきれいになったのがおわかりいただけると思います。
と、中編はここまでとさせていただきます。次回後編では、シリンダーまわりの組付けから、ホップチャンバーの調整と完成までを一気にご紹介いたします。