調整内容レポート その6(CYMA MP5SD6(ブローバック):後編)
Gnnsmithバトン基本調整内容レポート、CYMA MP5SD6(ブローバック)の後編をお届けいたします。(前編はこちら)
メカボックスからギヤを取り出した際、一緒にすっぽ抜けて来たメタル軸受けを外し、メカボックスに残ったものと合わせて洗浄します。
6個の軸受けをピンポンチに通し、強力パーツクリーナーで丁寧に油分を洗い落とします。キレイにしてみたら、普通に使えるメタル軸受けでしたね。
洗浄したメタル軸受けを、低粘度瞬間接着剤でメカボックスに接着します。しっかり圧入されている場合は必ずしも接着する必要はないのですが、この個体はちょっと軸受けが抜けやすかったので、こうした手法を採りました。
軸受けを固定したところで、シム調整に着手します。画像は、交換したスパーギヤと、もともと入っていたベベルギヤとの噛み合いを確認しているところです。
メカボックスを閉じてセクターギヤを指で回し、ベベルとスパーのクリアランスを確認しながら、シムの枚数を決めて行きます。担当チューナーによれば、「CYMAのMP5のシム調整はわかっているから楽なんです」とのことでした。
シム調整が決まったところで、それぞれのギヤをグリスアップして行きます。まずはいつも通り筆を使って、ベベルギヤにグリスを塗布します。
同様にグリスを塗ったスパーギヤとベベルギヤを組み合わせ、回転させることでグリスを馴染ませている様子です。
セクターギヤにもグリスを塗布して、すべてのギヤを組み付けました。前回記事の冒頭でご覧いただいた惨状と比べると、随分キレイになりましたよね。
スイッチ部分に、接点グリスを塗布します。後ほどSBD(ショットキーヴァリアダイオード)を取り付けるので、スイッチ保護の効果は向上しますが、やはり接点グリスは欠かせない工程です。
こちらのタペットプレートはもともと入っていた、ポリカーボネイトと思われる透明樹脂製のものです。形状的には悪くないのですが、チューナーの経験上、非常に破損しやすいとのことなので、ここは交換してしまいます。
画像は、SHS製タペットプレートのVer.2用ですが、こちらに交換するわけですね。
何度もご紹介している作業ですが、給弾ノズルが正確に動作するように、ベルトサンダーでタペットプレート前面のバリを取り、平面を出してやります。
ご覧のように、SHS製タペットプレートを組み付けるのですが、微妙にストロークが合わなかったため、ギヤと接触する部分の形状を現物合わせで削って調整しました。
シリンダーはステンレス製の加速シリンダーが採用されていましたが、シリンダーヘッドが若干緩かったため、シールテープを巻いて気密を取ります。
シリンダーヘッドをシリンダーにはめ込み、カッターの刃をぐるりと走らせ、余分なシールテープを切除しました。
ピストンをグリスアップし、シリンダーに挿し込んだ状態での気密を確認します。シールテープが効いて、バッチリ気密がとれていました。
もともと入っていた強めのスプリングを、BATON airsoft 電動ガン用スプリングに交換し、メカボックスを閉じます。以前ご紹介したBATON airsoft M4CQB-R 流速HRのメカボックスのように、スプリングがクイックリリースタイプになっていないのですが、さすが熟練のチューナー、苦もなくパチンとメカボックスを閉じていました。私デイヴがやったら、バビ~ンとやらかして、パーツをばらまいているところですからね(汗)
組み上げたメカボックスに擬似ブローバックユニットを取り付けて、グリップフレームに組み込みました。画像を省略しましたが、グリップ内のモーターには、SBD(ショットキーヴァリアダイオード)を取り付けています。
給弾ノズルはタペットプレートと同じ透明樹脂製のものですが、ここが割れたというトラブルはこれまで実例がなかったので、このまま使用しています。もちろん、気密に問題が無いことは確認済みです。
インナーバレルは約240mmのものが入っていますが、これまでレポートした中華電動ガンの例に漏れず、ホップ窓の部分が画像の通り雑な仕上げとなっていました。
このままでは適正なホップ効果が望めませんので、リューターと手加工により、上画像のように仕上げています。この上で、もともとのホップパッキンをBATON airsoft ソフト面ホップアップパッキンセットに交換し、適正なホップ回転による伸びのある弾道を実現するわけですね。
チャンバーは樹脂製で、一般的なAKタイプ電動ガンのそれに似た形状のものが採用されています。押しゴムの突き出し量やチャンバー内部のサイズ等に問題はなかったのですが・・・
チャンバー本体を上から見ると、ホップレバーが収まる部分の外壁が、中央に向かって湾曲しているのですね。これではホップ調整レバーを適正位置で止めておくことが出来ませんので、ホップレバーの動作に節度を持たせるための、ちょっとした加工を施しました。
製品ごとに異なる、こういった細かい問題点にまでしっかり手を入れているからこそ、ご購入後の3ヶ月保証をお付けした販売が可能となっているのですね。
必要なすべての調整を施した結果、90m/s前後の初速が安定して出るようになりました。箱出し状態では遠距離を撃つ気にもなれませんでしたが、調整完了後の弾道テストを、トリガートーク様の40mインドアシューティングレンジにて行いましたので、以下の動画でその模様をご覧くださいませ。
セミ、フルオートともに伸びのある弾道で、40m先までスーッと飛んで行くのがおわかりいただけると思います。40m/s前後の初速が出た時や、メカボックスを開けた時のあまりの汚さを見た時には、この固体を売り物に出来るのかと不安になったものですが、熟練のチューナーが丹念に手を入れてやることで、サバゲで十二分に戦えるだけの性能を引き出すことが出来ました。
ボルトカバーが前後に動くブローバックギミックの様子も写してみましたが、けっこうな重さの擬似ブローバックユニットがガシガシと動いているので、射撃時の振動もなかなかに楽しめます。
室内戦闘に適した威力と取り回しの良さで、実銃の世界でその存在が見直されて来ているという、特殊部隊用サブマシンガンの代表格を再現した、CYMA MP5SD6(ブローバック)。ご紹介した通りの調整内容に、3ヶ月保証をお付けした弊社の調整済み製品を、是非ともご検討くださいませ!
【調整済み・保証付】CYMA MP5SD6(ブローバック)
販売価格:29,990 円 (税抜)
メカボックスからギヤを取り出した際、一緒にすっぽ抜けて来たメタル軸受けを外し、メカボックスに残ったものと合わせて洗浄します。
6個の軸受けをピンポンチに通し、強力パーツクリーナーで丁寧に油分を洗い落とします。キレイにしてみたら、普通に使えるメタル軸受けでしたね。
洗浄したメタル軸受けを、低粘度瞬間接着剤でメカボックスに接着します。しっかり圧入されている場合は必ずしも接着する必要はないのですが、この個体はちょっと軸受けが抜けやすかったので、こうした手法を採りました。
軸受けを固定したところで、シム調整に着手します。画像は、交換したスパーギヤと、もともと入っていたベベルギヤとの噛み合いを確認しているところです。
メカボックスを閉じてセクターギヤを指で回し、ベベルとスパーのクリアランスを確認しながら、シムの枚数を決めて行きます。担当チューナーによれば、「CYMAのMP5のシム調整はわかっているから楽なんです」とのことでした。
シム調整が決まったところで、それぞれのギヤをグリスアップして行きます。まずはいつも通り筆を使って、ベベルギヤにグリスを塗布します。
同様にグリスを塗ったスパーギヤとベベルギヤを組み合わせ、回転させることでグリスを馴染ませている様子です。
セクターギヤにもグリスを塗布して、すべてのギヤを組み付けました。前回記事の冒頭でご覧いただいた惨状と比べると、随分キレイになりましたよね。
スイッチ部分に、接点グリスを塗布します。後ほどSBD(ショットキーヴァリアダイオード)を取り付けるので、スイッチ保護の効果は向上しますが、やはり接点グリスは欠かせない工程です。
こちらのタペットプレートはもともと入っていた、ポリカーボネイトと思われる透明樹脂製のものです。形状的には悪くないのですが、チューナーの経験上、非常に破損しやすいとのことなので、ここは交換してしまいます。
画像は、SHS製タペットプレートのVer.2用ですが、こちらに交換するわけですね。
何度もご紹介している作業ですが、給弾ノズルが正確に動作するように、ベルトサンダーでタペットプレート前面のバリを取り、平面を出してやります。
ご覧のように、SHS製タペットプレートを組み付けるのですが、微妙にストロークが合わなかったため、ギヤと接触する部分の形状を現物合わせで削って調整しました。
シリンダーはステンレス製の加速シリンダーが採用されていましたが、シリンダーヘッドが若干緩かったため、シールテープを巻いて気密を取ります。
シリンダーヘッドをシリンダーにはめ込み、カッターの刃をぐるりと走らせ、余分なシールテープを切除しました。
ピストンをグリスアップし、シリンダーに挿し込んだ状態での気密を確認します。シールテープが効いて、バッチリ気密がとれていました。
もともと入っていた強めのスプリングを、BATON airsoft 電動ガン用スプリングに交換し、メカボックスを閉じます。以前ご紹介したBATON airsoft M4CQB-R 流速HRのメカボックスのように、スプリングがクイックリリースタイプになっていないのですが、さすが熟練のチューナー、苦もなくパチンとメカボックスを閉じていました。私デイヴがやったら、バビ~ンとやらかして、パーツをばらまいているところですからね(汗)
組み上げたメカボックスに擬似ブローバックユニットを取り付けて、グリップフレームに組み込みました。画像を省略しましたが、グリップ内のモーターには、SBD(ショットキーヴァリアダイオード)を取り付けています。
給弾ノズルはタペットプレートと同じ透明樹脂製のものですが、ここが割れたというトラブルはこれまで実例がなかったので、このまま使用しています。もちろん、気密に問題が無いことは確認済みです。
インナーバレルは約240mmのものが入っていますが、これまでレポートした中華電動ガンの例に漏れず、ホップ窓の部分が画像の通り雑な仕上げとなっていました。
このままでは適正なホップ効果が望めませんので、リューターと手加工により、上画像のように仕上げています。この上で、もともとのホップパッキンをBATON airsoft ソフト面ホップアップパッキンセットに交換し、適正なホップ回転による伸びのある弾道を実現するわけですね。
チャンバーは樹脂製で、一般的なAKタイプ電動ガンのそれに似た形状のものが採用されています。押しゴムの突き出し量やチャンバー内部のサイズ等に問題はなかったのですが・・・
チャンバー本体を上から見ると、ホップレバーが収まる部分の外壁が、中央に向かって湾曲しているのですね。これではホップ調整レバーを適正位置で止めておくことが出来ませんので、ホップレバーの動作に節度を持たせるための、ちょっとした加工を施しました。
製品ごとに異なる、こういった細かい問題点にまでしっかり手を入れているからこそ、ご購入後の3ヶ月保証をお付けした販売が可能となっているのですね。
必要なすべての調整を施した結果、90m/s前後の初速が安定して出るようになりました。箱出し状態では遠距離を撃つ気にもなれませんでしたが、調整完了後の弾道テストを、トリガートーク様の40mインドアシューティングレンジにて行いましたので、以下の動画でその模様をご覧くださいませ。
セミ、フルオートともに伸びのある弾道で、40m先までスーッと飛んで行くのがおわかりいただけると思います。40m/s前後の初速が出た時や、メカボックスを開けた時のあまりの汚さを見た時には、この固体を売り物に出来るのかと不安になったものですが、熟練のチューナーが丹念に手を入れてやることで、サバゲで十二分に戦えるだけの性能を引き出すことが出来ました。
ボルトカバーが前後に動くブローバックギミックの様子も写してみましたが、けっこうな重さの擬似ブローバックユニットがガシガシと動いているので、射撃時の振動もなかなかに楽しめます。
室内戦闘に適した威力と取り回しの良さで、実銃の世界でその存在が見直されて来ているという、特殊部隊用サブマシンガンの代表格を再現した、CYMA MP5SD6(ブローバック)。ご紹介した通りの調整内容に、3ヶ月保証をお付けした弊社の調整済み製品を、是非ともご検討くださいませ!
【調整済み・保証付】CYMA MP5SD6(ブローバック)
販売価格:29,990 円 (税抜)