調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

さっそくですが、Gnnsmithバトン基本調整内容レポート、ARESのM4タクティカルピストルシリーズ、M4-CCC-BKの後編をお送りいたします(前編はこちら



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

前回ご覧いただいたベベルギヤとピニオンギヤの調整に続き、スパーとセクターの両ギヤを組み付けて、シム調整を進めて行きます。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

ARES社の新製品であるM4-CCC-BKには、過去のチューニングに基づく調整レシピが存在しないため、メカボを閉じ、グリップ(モーター)を組み付けて、実際に回した際のギヤの作動音の確認を入念に行います。メカボックスとギヤの精度が高いためか、この固体ではさほどの苦労をすることなく、シム調整が決まりました。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

次はシリンダーまわりの調整ですが、シリンダーヘッドとシリンダーの気密が若干甘かったため、シールテープを巻き付けています。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

当記事前編にてご覧いただいたように、ピストンが破損していたため、替わりにBATON airsoft フルメタルティースピストンを使用します。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

ピストンヘッドは弊社取り扱いのSuper shooter アルミピストンヘッドに交換していますが、BATON airsoft フルメタルティースピストンは強度を高めるため、ピストン胴部を肉厚に作っているため、ピストンヘッドに付属するベアリングを使用せず、直接ネジで固定しています。


調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

また、ピストンを交換する場合、メカボックスに組み付けた状態でのピストンの動きを、事前に確認する必要があります。製品によっては、メカボックス内側のレールの幅に誤差があり、ピストンがガタついたり、動きが渋かったりする場合があるそうですからね。今回のARES製品とBATON airsoft フルメタルティースピストンの組み合わせには、何の問題もありませんでした。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)


調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

タペットプレート前面にベルトサンダーを当てる作業を、過去記事でご紹介しておりますが、それは上の画像に見える成型時の段差を均しているわけですね。その様子は省かせていただきましたが、もちろんこの固体でも同様の作業を行っています。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

メカボックス内部に必要な調整はすべて完了しました。次はチャンバーまわりの施工に取り掛かります。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

こちらは、ARES製品に入っているホップアップパッキンです。半透明のゴムで成型されていますが、画像に見えるホップ用の突起の外側に亀裂の入る可能性が高いため、そのままの使用には注意が必要とのことです。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

これを、BATON airsoft ソフト面ホップアップパッキンに交換します。これに伴い、インナーバレル末端の、いわゆるホップ窓の形状を調整しているのも、以前ご紹介した作業と同様です。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

標準装備のチャンバーは樹脂製で、ホップ調整はバレル同軸式のダイヤルで行うタイプとなっています。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

上はそのチャンバーに組み込まれたホップレバーなのですが、従来電動ガンに見られる、ホップレバーが押しゴムを介してホップアップパッキンに接触する形ではなく、ホップレバーが直接接触するような設計となっていました。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

接触部分の形状が正しいものであれば、この方式に問題はないのですが、ゆがみとバリが見受けられたため、先端部を切り落とし、チューナーの手作業で、従来タイプのような形状を削り出しました。この作業により、BATON airsoft ソフト面ホップアップパッキンセットの押しゴムが使えるようになっています。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

上記の作業を終えたチャンバーとバレルを組み付け、本体パーツを組み上げて、初速チェックを行います。インナーバレルが短いためでしょう、もともと入っていた固めのスプリングをそのまま使用したのですが、初速が67~68m/s前後しか出ませんでした。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

そこで再度分解し、BATON airsoft 電動ガン用スプリングに換装したところ、83~85m/sの初速が出るようになりました。通常の場合、出荷時の初速は90m/s前後に調整しているのですが、このM4-CCC-BKはあまりにインナーバレルが短いため、これ以上の初速を稼ぐためにはさらに強いスプリングを使う必要があります。メカボックスへの負担を高める方向でのチューニングは、ノーマルチューンでは好ましくないため、今回はこの初速でのお渡しとさせていただきました。もちろん、40mレンジでの弾道と命中精度が申し分のない仕上がりであることは確認済みです。



調整内容レポート その4(ARES Amoeba M4-CCC M4ショーティー:後編)

ブレブレの画像で申し訳ありませんが(汗)作動と実射のチェックが完了したところで、モーターにSBD(ショットキーバリアダイオード)を取り付け、本体に組み込んで完成となりました。

今回はお客様からお持込いただいた電動ガンの調整&チューンをご紹介しましたが、お預かりした製品の特徴に合わせて、最適な調整を施していることがおわかりいただけたでしょうか。お使いになるうち、調子が悪くなった場合や、未調整品を購入されて、その動作に満足が行かないといった場合。また、サバゲーでの戦いを有利にするための特別なチューニングをご希望の場合など、様々なご要望にお答えする各種チューニングメニューをご用意しておりますので、ご検討のほどを頂戴出来れば幸いです。

アキバ店店頭でのご相談も承っておりますので、ご不明な点等ございましたら、是非一度ご来店くださいませ。






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