ETAP-7 その3
RCPを出発した後、ただ淡々と走りました。もう焦って走っても日没は免れません。
この写真は一平ちゃんで、SS407km地点のCP1。一平ちゃんはこの日、自分の30分遅れぐらいのところにいました。このあと60kmのSSが残っていますが、すでにこれぐらいの暗さになってしまっていました。
CP1のあと、雨が降り出しました。さらに進行方向を見ると雷も落ちているようです。まずいことにこの日、自分は雨合羽を持っていませんでした。
ETAP-1のあと、低体温症の辛さを思い知って雨合羽はずっとジャケットに入れて持って走っていたんですけど、「ETAP-6には荷物が届かず、ひとつ飛ばしてETAP-7のビバークに荷物を運ぶ」ということになったので、雨合羽を荷物に入れて、ジャケットには着替えを入れていたんですorz
日が暮れ始めた頃、まだ雨はそれほどではありませんでした。そろそろヘルメットライトを点灯しようか、という暗さになっていたとき、前方にXR250を駆る#24 コイケさんが止まっています。
※写真はRCP直後の川渡り。自分がこうやってコイケさんの写真を撮っていることで分かるように、だいたい同じぐらいのペースで走っていたんです。
聞くと、「この先、90度右に曲がるはずなんだけど、そのピストが分からない。なので、目標物(小屋がありました)がある一つ前のポイントに戻ってきて距離を修正していた」とのこと。
自分も心細かったんで「一緒に行きましょう!」と声をかけてコイケさんの後に付いて走り出しました。
ここで、困ったことに気付きました。ヘルメットライトを点けると、ルートマップを見た時、反射がものすごく明るくて明順応してしまい、路面に視線を戻した時にまったく見えなくなってしまうのです…
しかもシッティングしているとヘルメットライトの光がカウルやメーター周りにあたってしまいます。スタンディングしてヘルメットライトの光だけを頼りに走ればいいんですが、昨日、右足ふくらはぎを肉離れしてしまったので、スタンディングすると右足に力が入らず、左に重心が寄ってしまうので上手く走れません。
ここで前を走っていたコイケさんが止まりました。「距離的にはこのあたりのはずなんだけど、右に曲がるピストがない」とのこと。でも、実は合流した小屋のあと、もう一箇所小屋があったんです。「あとのほうの小屋がルートマップのポイントだったら、右に曲がるのはもう700mほど先です」と言って、今度は自分が先に走り出しました。
ここはどうしても見逃せないので、足が痛いのを我慢してスタンディングでヘルメットライトを点けて、ひたすら右を見ていました。すると、ピストではないんですけど、四輪が右にそれて草を踏んだワダチを発見! 「たぶん、コレ!」ってそのうっすらと残るワダチをトレースしていったら、100mほどできちんとしたピストに出ました。カップ(方角)もバッチリ合ってます
しかし、自分の活躍はここまで。「すみません、ヘルメットライトだと反射がまぶしすぎてまともに走れないので、後ろから付いて行かせて下さい」ってコイケさんにお願いして後ろを走りました。
このあたりで完全に陽の光はなくなり暗闇に。そして、ここではじめて気がついたんです…
自分のWR450F Rallyのヘッドライトは暗すぎて、ほとんど路面が見えません。
日本で夜の走行テストをしたことがなかったんで、ヘッドライトが暗いことに気づいていませんでした。これは明るいライトに交換すべきだったんです。そして、昨日までなんとかデイライトゴールだったからヘッドライトに頼った走行をしなくてよかったので、このときはじめてヘッドライトの致命的な暗さに気づいたわけです。
ヘッドライトの光で見えるのはせいぜい5m先まで、しかし、ラリーマシンで高いカウルがあるので、スタンディングして上から覗きこまないとその5mの範囲すら見えない。でも、足が痛くてスタンディングは辛い…
この写真は一平ちゃんで、SS407km地点のCP1。一平ちゃんはこの日、自分の30分遅れぐらいのところにいました。このあと60kmのSSが残っていますが、すでにこれぐらいの暗さになってしまっていました。
CP1のあと、雨が降り出しました。さらに進行方向を見ると雷も落ちているようです。まずいことにこの日、自分は雨合羽を持っていませんでした。
ETAP-1のあと、低体温症の辛さを思い知って雨合羽はずっとジャケットに入れて持って走っていたんですけど、「ETAP-6には荷物が届かず、ひとつ飛ばしてETAP-7のビバークに荷物を運ぶ」ということになったので、雨合羽を荷物に入れて、ジャケットには着替えを入れていたんですorz
日が暮れ始めた頃、まだ雨はそれほどではありませんでした。そろそろヘルメットライトを点灯しようか、という暗さになっていたとき、前方にXR250を駆る#24 コイケさんが止まっています。
※写真はRCP直後の川渡り。自分がこうやってコイケさんの写真を撮っていることで分かるように、だいたい同じぐらいのペースで走っていたんです。
聞くと、「この先、90度右に曲がるはずなんだけど、そのピストが分からない。なので、目標物(小屋がありました)がある一つ前のポイントに戻ってきて距離を修正していた」とのこと。
自分も心細かったんで「一緒に行きましょう!」と声をかけてコイケさんの後に付いて走り出しました。
ここで、困ったことに気付きました。ヘルメットライトを点けると、ルートマップを見た時、反射がものすごく明るくて明順応してしまい、路面に視線を戻した時にまったく見えなくなってしまうのです…
しかもシッティングしているとヘルメットライトの光がカウルやメーター周りにあたってしまいます。スタンディングしてヘルメットライトの光だけを頼りに走ればいいんですが、昨日、右足ふくらはぎを肉離れしてしまったので、スタンディングすると右足に力が入らず、左に重心が寄ってしまうので上手く走れません。
すなわち、せっかく用意したヘルメットライトは基本的に使えません。
ここで前を走っていたコイケさんが止まりました。「距離的にはこのあたりのはずなんだけど、右に曲がるピストがない」とのこと。でも、実は合流した小屋のあと、もう一箇所小屋があったんです。「あとのほうの小屋がルートマップのポイントだったら、右に曲がるのはもう700mほど先です」と言って、今度は自分が先に走り出しました。
ここはどうしても見逃せないので、足が痛いのを我慢してスタンディングでヘルメットライトを点けて、ひたすら右を見ていました。すると、ピストではないんですけど、四輪が右にそれて草を踏んだワダチを発見! 「たぶん、コレ!」ってそのうっすらと残るワダチをトレースしていったら、100mほどできちんとしたピストに出ました。カップ(方角)もバッチリ合ってます
しかし、自分の活躍はここまで。「すみません、ヘルメットライトだと反射がまぶしすぎてまともに走れないので、後ろから付いて行かせて下さい」ってコイケさんにお願いして後ろを走りました。
このあたりで完全に陽の光はなくなり暗闇に。そして、ここではじめて気がついたんです…
自分のWR450F Rallyのヘッドライトは暗すぎて、ほとんど路面が見えません。
日本で夜の走行テストをしたことがなかったんで、ヘッドライトが暗いことに気づいていませんでした。これは明るいライトに交換すべきだったんです。そして、昨日までなんとかデイライトゴールだったからヘッドライトに頼った走行をしなくてよかったので、このときはじめてヘッドライトの致命的な暗さに気づいたわけです。
ヘッドライトの光で見えるのはせいぜい5m先まで、しかし、ラリーマシンで高いカウルがあるので、スタンディングして上から覗きこまないとその5mの範囲すら見えない。でも、足が痛くてスタンディングは辛い…
そして、雨はますます激しくなって来ました。ゴールまで残り40km以上あります…
この記事へのコメント
ところでこの日のCPは407kmに変更されてませんでしたか? 明るいうちにあのへんを通れたのは羨ましい限りです。
こんちわっす! ご指摘あざーっす、修正させていただきました ( ̄^ ̄)ゞ
ホント、終わってみればこうして書けますけど、渦中のときは泣きそうでした σ(^_^;)
聞きましたよ、#16さんはこの日、水のあるところで転倒してバイクに挟まれて、ヘルメットが半分水没したまま数十分も動けなかったんですよね… ((((;゚Д゚)))))))
お互い生きてて良かったです!
本当にヤバかったのは雷でしょうね。でもこれはもう当たったら諦めるしかないな、と走り続けたあたりからランナーズ・ハイでめちゃめちゃ楽しかったわけです。
失礼しましたw あちこちでガクブルの話を聞いたから、混ざってましたね(^^ゞ
あと、もうひとつ怖かった話は、このETAP-7の暗闇を#11一平ちゃんが走っていた時、雷が光った瞬間に倒れているバイクと挟まれているおじいさんを見つけたそうです ヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ
モンゴル人のおじいさんが牛乳タンク満載のバイクで走っていて、転んでバイクに挟まれて動けなくなったそうで。一平ちゃんが助けるまで、いったいどれだけの時間、雨に打たれながら倒れていて、そしてもし一平ちゃんが見つけなかったら…
だいたい、暗闇でそんな倒れている人見つけてしまったら、自分なら怖くて逃げ出しそうです(^_^;)